Bon Appetit Back Number
No.196 “ビゴのスタッフのフランスお勧め地方No.2”
〜アルザス(フランス東部)は、グルメの宝庫です!〜
No.195 “ビゴのスタッフのフランスお勧め地方No.1”
〜ミディ・ピレネー(フランス南西部)は暖かく今最高です。〜
No.194 “カスレー(Cassoulet)という料理をご存知ですか.....?”
No.188 ~神戸のホテル“北野ホテル”について〜
No.187 〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ・フランス食紀行No.8〜
“サンマロからアルビ、900q 一気に走破!”
No.186 〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ・フランス食紀行No.7〜
“ジョルジュ・ブランの食材ブティックはすごい!”
No.185 〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ・フランス食紀行No6〜
アルザス地方はフランスで一番のパン屋さんの宝庫です
No.184 〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ・フランス食紀行No.5〜
No.183 〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ・フランス食紀行No.4〜
No.182 〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ食紀行No.3〜
No.181 〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ食紀行No.2〜

  No.181
AOUT 2001

〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ食紀行No.2〜

前号は、予告としてフランスからFaxで原稿を送りました。今回は、ムッシュと後半の約2週間(600km)の食べ歩きをお話します。
前号でお話したように前半は南フランスのカンヌでのんびり過ごした後,ムッシュと合流しました。(8月5日)
まずはカテドラル(大聖堂)と、シャンペンで有名な北部のランス(Reins) で。ここにズーニック(Zunic)というルヴァン・リキッド(液体状の天然酵母)で有名な
パン屋さんがあります。
ヴァカンスでお休みでしたが、たまたまスタッフがいたので、アトリエを見学させていただきました。
石釜があり、いつもこれで焼いております。何本か焼けていたパンをかじってみました。良い風味でした。最近日本でも見てくれだけの石釜を置いているお店が増えてきました。でも内容がなかなか追いついていないようです。そんな店は是非このズーニックを見学して欲しいと思います。

続いて、隣町のエペルネ(Epernay)に行きました。ここにシャンペンの会社のカーブ(cave) がずらりと軒を並べておりました。
中でも1番大きなモエ・シャンドン(Moet,Chandon)の広大な地下のカーブを見学しました。
入り口にはかの有名なシャンペンを発明した修道士、ドン・ペリニヨンの銅像があり、ロビーにはナポレオンが見学したころの絵画なども数多く飾ってありました。このエペルネの町のしたには130kmのシャンペンのカーブ(地下道)がはりめぐされております。
シャンペンは長い月日をかけてカーブに眠らせ、一日少しずつ回しながら中のオリを一箇所に集めて最後にビンの口を瞬間的に冷凍させ、オリを外に飛び出させ、その分新たに同じ品質のものを加えるという、ものすごい発見から生まれたのです。
このモエ・シャンドンのカーブだけでも気の遠くなるような長さがあり、何百万〜何千万本ものシャンペンがストックされています。
最後にシャンペンのショップがあって、日本では絶対に手に入らないグッズがたくさんありました。
私はお土産にMoet&Chandon数本とルイ・ヴィトン風のボストンバッグ、そしてシャンペンをストックするシャンペンバッグを買いました。
是非ここは訪れてみてください。

その晩は、ランスといえばシャンペンのポメリー社がやってる、かの有名な3つ星レストラン、ボワイエ(Boyer) です。
過去この店は3回予約して3回ともコンプレ(満席)ということで断られてきましたが、ついに達成です。
歴史を感じさせるポメリー社のレンガのカーブの隣に森があり、その中の元シャトーをレストランにしております。今までフランスで3つ星を約20軒近く、2つ星クラスも何十件と訪れ豪華さは慣れておりましたが、このボワイエの雰囲気は特別でした。3〜4時間くらいかけて食とともに時を楽しまなければいけないところでしょう。エントランスを入ると数人の背の高い黒服のギャルソンが出迎えてくれました。

入って右側に庭を見渡しながらゆっくりアペリティフが飲めるサロンがあります。ソファに腰をかけると深く沈んでしまうくらいです。
さすがにこういう所は日本人だけでくると格好がつきません。ムッシュがいて良かったと思います。
アペリティフはポメリーのウルトラ・ブリュットをオーダーしました。
夕日(サマータイムのため10時くらいまで明るいです)にシャンパンが映えてきらきら光っておりました。メインのダイニングに通されてびっくり、広々として客でいっぱいです。ギャルソンが20名以上もおり、お客で賑わっていました。
私がオーダーしたオードブルは5種類のフォワグラ風味です。ナチュレな物、シャンパン風味、コニャック風味、スモークした物、ポワールを刻んで入れた物、の5種類の味です。シャンパンにぴったりです。
ワインは白はムルソー、赤はサンテステックを、ヴィアンド(肉)はピジョノー(小鳩)です。油が少なくデリケートな味で火通りがよく柔らかく抜群でした。
デセールはフロマージュブランのグラス(アイスクリーム)とフランボワーズのスフレです。冷たいグラスと熱々のスフレで大変美味でした。
コーヒーは再びサロンに戻りゆっくりとシガー(葉巻)など吸いながら過ごしました。時計の針は夜の12時半を過ぎておりました。
「ボワイエ」の夜、ちょっと高かったけれど素晴らしかったです。

ランスを朝一番に出発し、最もイギリスに近いカレー(Calais)に向かいました。ここにはイギリスまでのトンネルがあり、国際的な町ですが、沿岸は工業地帯で少々がっかりです。
地元の人に聞いて海岸線を西のほうに行くと、小さななかなかリゾート的な良いところがいっぱいありました。
今晩は古い歴史の街、ベルギーとの国境、リール(Lille)です。そして明日はイーストで有名なル・サッフル社のベーキングセンターを見学する予定です。

 



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  No.182
Septeembre  2001

〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ食紀行No.3

ベルギー国境の町、リールは古くから炭鉱で有名です。町の中心グランプラスには古い町並みが見られます。この地方の銘菓はゴーフルです。
日本で見るそれより小ぶりで1枚1枚が案外しっとりとしていて、サンドされているクレームもしっかりした味です。
この町の郊外に、私達も日ごろ使っているフランスのイースト会社「サッフル」jの工場、オフィス、ベーキングセンターがあります。
町の一部がこの会社になっているくらい広大です。
営業担当の社員が社員食堂で昼食をご馳走してくれた後、完成したばかりのベーキングセンターを案内してくれました。
広々とした公園の様な中にセキュリティーシステムがしっかりした建物があり、中にいくつものパン研究室や最新設備の講習会場がありました。ここでいろいろなイーストを使ってパンを焼き、そのデータを分析しているそうです。
前回(1999)パリで行われたクープデュモンド(ベーカリーワールドカップ)で優勝したアメリカチームはここでトレーニングしたそうです。
我々日本チームはパリ郊外のル・サッフル社でトレーニングをしておりました。

リールの町を後にし、ベルギー国境を越え(と,言っても大げさなものではなくオートルートの料金所みたいな物)ベルギーの首都ブリュッセルに入りました。歴史のある古いまちで、町の中心にグランパレスといって迫力のある古い昔の建物が集まっている有名な広場があります。 是非訪れてみてください。
その他お菓子やさんでは、大阪にも出店しておりますが、老舗「ヴィタメール」があります。私のお勧めはそのヴィタメールの向かいにあるショコラティエのお店です。
ここのシェフはお菓子のワールドカップで優勝したことがあるそうです。
夕方になりホテル探しをしようと思ったら、私達の車を駐車したところの横にメリディアンホテル・ブリュッセルがありました。フロントできいてみるとジュニアスイートなら3部屋空いているというので少し高いけれどOKしました。(日本円で3万円くらい)。
部屋に入ってびっくり、ちょっとしたマンションです。40uくらいで3部屋あり今まで宿泊した中でもトップクラスでした。一人では少々もったいなかったです。
薄手のタオル地で出来たおしゃれなワンポイントつきのバスローブがあったので思わず持ってきてしまいました、、、、秘密、、、、
1階にあるレストラン「レ・ピスリ−(L'Epicerrie )]で食事をしました。
人手不足のためサービスはもう一歩でしたが味は当たりでした。特にオードブルでオーダーしたホワイトアスパラときのこのモリ−ユのパピヨット(紙で包んで焼いた物)は抜群です。

明日はルクセンブルグ経由でフランス・アルザスのストラスブールの予定です。


  No.183
Septeembre  2001

〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ・フランス食紀行No.4
 クグロフのお土産用の方のアトリエを発見・・・・・・?!

ブリュッセル(ベルギー)、ルクセンブルグとオートルートを飛ばし、ドイツとの国境の町、ストラスブールに到着しました。
この町はフランスの中でも好きな町で、今回で5回目になります。夏のヴァカンスの真っ盛りだったので、ツーリストでいっぱいでした。

今回はボナペティ読者に限り、スペシャルの情報です。ストラスブールからライン川沿いに北へ30`ほど行くと(LAVTERBOURRG方面,DRUSENHEIM(ドゥセンハイム)という町からSOUFFLENHEIM(ショーフェルンハイム)という、アルザスでもおなじみのクグロフや
いろいろな陶器の型を作るアトリエが集まっている町に着きます。
この町はフランス人観光客の中では良く知られていますが、私達日本人には全く、、、です。
ストラスブールの大聖堂の前に立ち並ぶお土産物屋さんの60%ぐらいのプライスで購入できます!
又この近くに以前にも紹介したことがある、 フランス・パリで3年に1回行われるクープ・デュ・モンド・デ・ブーランジェリー(ベーカリーワールドカップ)のコーディネーターでMOF(フランス最高職人)のジョゼフ・ドルフェ−ル氏のお店もあります。
彼はとても地元意識が強く、アルザス地方のパン屋さんのリーダーです。
私達ベーカリーワールドカップの日本チームにとって、良きアドバイザーでもあります。

8月9日の夜は、ストラスブールから南へ下ったCOLMAR(コルマール)の少し手前の川沿いの小さなまちILLHAEUSERN(イルローゼン)にアルザスの3つ星レストラン、オーベルジュ・ド・リル( Auberge de Lill)という素晴らしいお店がありますが、ここでドルフェール夫妻とともに食事をすることになりました。楽しみです。


Bon Appetit Back Number

 

  No.184
Octobre  2001
〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ・フランス食紀行No.5

アルザスのパン屋さんのリーダー、ジョセフ・ドルフェール氏とコルマールの繁盛店、
J.P.ベシュレール氏とともにした、コルマール近くの、 イル・ローゼンの3つ星レストラン
「オーベルジュ・ド・リル」での食事は最高の思い出になりました。
小川に沿った庭で、アペリティフを飲み、ゆっくりしてからメインダイニングへ。
このときの流れはグランブティックで しか味わえない物です。
すべてが素晴らしい物でしたが、たった一つだけ残念だったのは、メゾン(自家製)のパンが
発酵不足で、うえに粉がかかりすぎだったことです。
日本でもそうですが、今まで3つ星20軒、2つ星40軒以上も食べ歩いてきましたが、
メゾンのパンで美味しいと思ったお店はありません。
(読者の方で美味しいところをご存知なら是非お教えください)。
共通点は、キッチンの性格上、あまりしっかり発酵させられない、ということがあるのでしょう。
だからうえから粉をたくさんふったり、ライ麦のパンも前日に前処理して、
ライ麦の風味を出す余裕がないため、最初から粉に混ぜたりしてしまう のでしょう。
(だからこそ、パン屋さんは本業のパンを丁寧に作らなければいけない、と改めて痛感します。
最近はレストランも暇だから、 とうとうパンを作る時間が出来てしまいました)

その点日本のトップ、銀座、資生堂の「レストラン、ロオジェ」のシェフ、ジャック・ボリシェフは、とても熱心です。
彼は「私は料理人だから料理のことで精一杯だ。だからパンはパンのプロに任せる。その代わり、
私が任せたのだから真剣に作ってくれ!」 とものすごいプレッシャーを我々にかけてきます。
パンの種類、形、風味もある期間で変えるように指示したり、焼き具合に関してもとてもシビアです。
このようなシェフの声がビゴのパン作りにとって欠かせません。

この他にモナリザ(恵比寿)の河野シェフ、シェ・ピエール(青山)のムッシュ・ピエール、
ビストロ・ボンファム(溜池)の南支配人、 ヴァンサンカン(六本木)の城シェフ、レストランひらまつや、
カフェ・ディ・プレ(広尾)の平松シェフ、同じくカフェ・ディ・プレのB1.レストラIKEDAの
池田シェフ、レストランOZAWA(白金台)の小沢シェフ、プリムール(駒沢)の高橋シェフ、etc.
これらの方々のおかげで パン作りにも熱が入ります。
もちろん、お店にご来店いただいているお客様は尚更です。
もしも何かお気づきの点がありましたら、是非各店のにチーフ声をかけてください。
またはBIGOTのE-メールにメッセージをください。

少々話が横道にそれてしまいました。
オーベルジュ・ド・リルは、アルザス、ワイン街道近くにあります。機会があったら是非訪れてみてください。

次回はスイス、インターラーケンとレストラン、アラン・シャペルです。


「オーベルジュ・ド・リル」の
メニュー 表紙

 

  No.185
Octobre  2001

〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ・フランス食紀行No6〜
アルザス地方はフランスで一番のパン屋さんの宝庫です
ベーカリーワールドカップのコーディネーター、ドルフェール氏とコルマールの町の有名店ベシュレール氏との3つ星レストラン
「オーベルジュ・ド・リル」での会食は、 ムッシュ・ビゴと、アルザスワインを作っているムッシュの甥っ子も加わり、
素晴らしい思い出になりました。
アルザスのコルマールの近く、イルローゼンという小さな町の小川沿いにある「オーベルジュ・ド・リル」、チャンスがあったら
是非訪れてみてください。

アルザス地方を少しご紹介したいと思います。
フランス東部、ドイツ、スイスの国境に接していてそれらの国の文化、食、習慣、etc.の影響を受けている地方です。
ワインも城ぶどうから作るドイツ風の リースリング系が多く、 すっきりした飲み口です。
又、豊かな食材の宝庫で、個性的なレストランが多く、星付きのレストランから 、町のビストロまで美味しい物を
食べさせてくれるところがいっぱいあります。
ドイツの名物ザワークラフトやソーセージを使ったシュークルートや、オニオンのタルト(タルト・フランベ)、パンなら、
独特な素焼きの型に入れて焼いた ブリオッシュ系のクグロフ 、エピス(香辛料)やドライフルーツの入った、ライ麦を使った
パウンドケーキ風のパン・デピスetc,があります。
美しいぶどう畑、個性的な町並み、3〜4日はかけて旅行したい地方です。
お勧めの町は、EU本部のあるストラスブール、アルザス、ワイン街道沿いのリクヴィーユetc,の
小さな村々、山の上にある古いシャトー、オークニングスブルグ城、美しい町並みのコルマール、ミュール−ズ等です。

我々は、その後ミュールーズからオートルートにのり、スイスのズーリック(チューリッヒ)の町を訪れました。これは、
私の単なるわがままで、私は町の中央のいろいろな 旗が風にひらめくヴァンホーフストリートが好きで、その中央にあるスイス、
いやヨーロッパbPと私が思っている、洋菓子のぐランブティック「シュープリングリー」が 見たかったからです。
店内はいつ行ってもものすっごい勢いのあるお店です。お客様でいっぱいでサービスはもちろん、商品はどれをとっても
素晴らしく面白い物がたくさんあります。
2階の カフェは非常に大きくて、席を取るだけでも一苦労です。
今日は、この後、にほんでもお馴染み、スイスでも代表的な山のリゾート、インターラーケンまで行く予定です。
夏のこの時期、日本からの観光客でいっぱい、、、、、、、かもしれません。


Bon Appetit
Back Number

  No.186
Novembre  2001

〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ・フランス食紀行No.7〜
“ジョルジュ・ブランの食材ブティックはすごい!”
スイスから再びフランスに入り、ブゾンソンの友人の料理学校「シャトーアモンダンス」のメディック氏に
ボンジュールを言った後、 リヨンの近くの名店アランシャペルに立ち寄り翌日、良質の鶏で有名な
「ブール・エン・ブレス」 に近い、3つ星レストラン 「ジョルジュ・ブラン」で ランチを予約しました。
ヴォナス(VONNAS)の町に到着してジョルジュ・ブランの前の広場(町の中心)に来てびっくり!!
レストランの隣はオーベルジュ(ホテル)、右斜めとなりは昔の店がビストロになっており、
その横はオリジナルのエプロン、ナプキン、テーブルクロス、ナイフ、フォークなど、 レストラングッズのブティック、
レストランの広場を挟んで正面には、食材、コンフィチュール、びん、缶詰、パン、食の本などのエピスリー(食料品店)
その隣は大きなワインセラーのある ワインブティック等、まるで“ジョルジュ・ブラン村”のようです。
これだけでも見に行く価値があります。
レストランに入り、右手の川沿いのアプローチはキッチンが見えるようになっています。
メインダイニングは居心地のよさそうな南仏っぽい石のレンガ風の床、天井は木造の太いハリも見えております。
アミューズはパセリのピューレにカエルの小さな足のフリット(揚げたもの)。これは絶品でした。
オードブルは6種類の恩野菜のテリーヌ風。メイン地元の鶏をロティス(あぶり焼き)した皿です。
鶏は肉が柔らかく味が予想以上にピュアーでした。
当日はパリのシャルル・ド・ゴール空港に知人が夕方、到着するので、ランチは午後1時半ごろまでに
何とか食べ終わらなければなりません。
このような店は泊りがけで楽しみたい店です。

デセールも終わり、急いで400q離れたPARISへ。
愛車(いつもレンタルする、ルノーエスパース)で150km/h平均で約3時間半で行けるでしょう。
こんな強行軍はフランスではざらで、パリ付近は渋滞もありましたが、この日も見事、
午後5時半の飛行機到着に間に合いました。
今回の旅行の最後は、なんと!北フランス、ブルターニュのサロマから、スペイン近くの南フランス、
トゥールーズの先、アルビまで 850kmをオートルートで2回の休憩で6時間で走り抜きました。
その時、初の220kmのスピード新記録を出しました。(ワゴン車です)
ほとんどパリ・ダカールレース並でした。
こんな距離を走った経験は最初で最後、2度とこんなことしたくないです〜。
(サン・マロ→ レンヌ→ナント→ラ・ロシェル→ニオール→ボルドー→アジャン→トゥールーズ→アルビ)
でもアルビに到着して素晴らしい職人集団の村を発見いたしました・・・・・・


「ジョルジュ・ブラン」の
メニュー表紙

 

No.187
Novembre  2001

〜ビゴのシェフ Fujimoriの夏のヨーロッパ・フランス食紀行No.8〜
“サンマロからアルビ、900q 一気に走破!”
夏のフランスのヴァカンス(7/26〜8/17)の最後は、北フランス、私の好きなノルマンディー、ブルターニュ地方を訪れました。
北のリゾート、ノルマンディー地方のドゥヴィーユの町は華やかで夏は特に、なんとなくリッチな気分です。
デジュネ(昼食)は隣町のドゥヴィーユとの境の、川沿いに面した、いつも行く大きなビストロ。 赤いテントの「ル・サントル」です。
山盛りのムール貝を無心に食べ干し、スープ・ド・ポワッソン(魚介類のスープ)、
それとフリット・ド・プティ・ポワッソン(小魚のフリット)、これでOK、抜群です。
北フランスの海の幸は、南より良い感じがします。

そして翌日、フランス最大の漁港、サンマロを訪れ、ここでも定番のそば粉のガレット(クレープ)と
シードル(りんごの発泡酒)を注文して食べました。
ちょうどその時、ムッシュビゴが「よし!今夜は、ムッシュテュリュスのレストランへ行こう!」と言い出しました。
M,テュリウスとは、料理の本も出版しているほどのMOFも持っているフランスでもbPのお菓子のシェフです。
彼のレストラン、ホテルは、サンマロからなんと!!900qも離れているスペイン国境に近いトゥールーズの山奥、
コルド・シュシェールという 小さな職人たちの住む町にあります。
サンマ路を大慌てで出発したのが2:30PM,M・テュリウスの、レストラン、ホテル「グラン・テ・キュイエール」に到着したのが10:00PM 。
この間、ムッシュが450q私が450q運転し、たった2回しか止まりませんでした。勿論全部オートルートです 。
途中ボルドーを過ぎ、トゥールーズへの道は直線が多く、一時いつもの車、ワゴンのルノーエスパースで210km/hのスピードを出して
気分はさながらパリ、ダカールラリーでした。

南西フランスの古い小さな町、アルビの先20kmくらいのところにいろいろの仕事の職人達の集まる村、コルド・シュ・シェールがあります。
その中にあるイブ・テュリエス氏のレストラン、ホテル「グラン・テ・キュイエール」は1つ星ですが、デザートの水準はフランスでもトップクラスでしょう。
各テーブルにはアメ細工が飾ってあり、いかにもMOFのパティシエのオーナーシェフのレストランでした。
この村には機会があったら是非訪れてみてください。

今年の夏のヴァカンスはトータルで8000q以上走り回りました、、、、、。後2日で日本に帰ります、、、、、。

 

  No.188
Decembre  2001

~神戸のホテル“北野ホテル”について〜
先日(11月28日)ムッシュ・ビゴのいる芦屋へちょっと出張して参りました。
そのときに宿泊した神戸の私のお勧めホテルをご紹介いたします。

北野のトア・ロードのNHKの少しうえにある「北のホテル」、ここは、レストランもホテルもお勧めです。
まずレストランは関西の若手シェフの筆頭、山口総料理長兼総支配人が作る皿の素晴らしさの“レストラン・イグレック”
(イグレックとは、フランス語のアルファベットの「Y」で、 山口シェフのイニシャルより)です。

以前も、三宮の今話題のパン屋さん「コムシノワ」の西川シェフ(以前、銀座ドゥースフランスで一緒に働いた仲です。)と
関西の若きパティシエの「S・パトリー」の白岩シェフ(以前、 銀座資生堂で働いておりました)といっしょに食事をしましたが、
その素材の良さと味に毎回新鮮な驚きがあります。

又、13室ある個性的なホテルは、さながらオーベルジュのようで、シェフの料理を食べるために宿泊するようなものです。

各部屋のテラスには、テーブルと椅子があり、ゆっくりと神戸の山並みのイルミネーションが見える素晴らしいロケーションです。

そして世界で一番美味しいといわれる朝食メニューは、自家製フルーツのコンフィチュール、フレッシュなフルーツ、絞りたてのジュース,
生ハムetc.メゾン(自家製)のパン、、、などで、 朝から優雅なときを過ごすことが出来、ホスピタリティーは抜群です。
料金も1泊2日で\22,000〜25,000、思ったよりリーズナブルです。神戸に行った時には是非、お立ち寄りください。

私、藤森のイチオシ!!です。

神戸北野ホテル;〒650-0003 神戸市中央区山本通3-3-20

п@  Fax 

URL http://www.kobe-kitanohotel.co.jp/

 

Bon Appetit Back Number

 

  No.194
Fevrier  2002

“カスレー(Cassoulet)という料理をご存知ですか.....?

去る1月31日、代官山レストラン・パッションのあるヒルサイド・テラスに於いて、アカデミーカスレ(カスレー協会)の
ディナーがありました。
この会はレストラン・パッションのオーナーシェフ、アンドレ・パッション氏が提唱し、氏の郷土、
フランス南西部カルカッソンヌを 中心とした 伝統料理「カスレー」を普及させる目的で、発足したものです。

そもそも「カスレー」とはフランス人でも知らない人はいないほど有名な料理ですがパリではめったに
お目にかかれません。
名前の由来は料理に使われる器(カスレット)がカッソルという村で作られたから、と言われております。
作り方はかなり長時間かかり、白いんげん豆と塩漬けにした豚肉をコトコト数時間煮込みます。
詳しい作り方は、“フランスの地方で巡り逢ったパンとお菓子の本格派レシピ”
(ビゴの店、藤森二郎著、旭屋出版)に出ております。

カスレは、南西部の3つの町で内容が異なり、元祖のカステルノダリーは、豚肉、カルカッソンヌは羊、
トゥールースは鴨肉のコンフィが入るのが中心だそうです。
カルカッソンヌは4回ほど訪れ、また、トゥールーズやカステルノダリーでも食べましたが、
現地で1人前注文すると、私たちには3人分くらいになります。
カルカッソンヌに住むパッション氏のお母さんによると、近所のパン屋さんの仕事が終わったあとの
窯の残り火で主婦たちが下ごしらえしたカスレーを 鍋に入れて持ち寄り、一晩窯で煮込んだそうです。

当日のアカデミーカスレーのパーティーには150人も集まり、フランス大使夫妻も招待され、
KDDのテレビコマーシャルでおなじみのパトリック・ヌジェ、NHKフランス語会話に出演している
ドミニク・シャニョンなどの歌があったり、又、恒例の仮装行列があったりと大盛況でした。

尚、カスレーの作り方は“フランス地方のおそうざい”(大森由紀子著、柴田書店)にも掲載されております。

★代官山レストランパッション・東京都渋谷区猿楽超29-18、ヒルサイドテラスB1

☆ワンポイントアドヴァイス⇒カスレーはにはビゴの店の「バゲット・アランシェンヌ」「セーグル・ルヴァン」
「パン・ド・ロデブ」「パン・オ・キュマン」が よくあいます!!

 

  No.195
Marsr  2002

“ビゴのスタッフのフランスお勧め地方No.1

〜ミディ・ピレネー(フランス南西部)は暖かく今最高です。〜

春のゴールデンウイーク前のフランスまでの航空運賃は意外と格安です。
そこで、3月〜4月の春のフランスを少しご紹介いたします。

まずは、南西部(SUD-OUEEST)。パリからトランジット(乗り換え)で約1時間半、トゥールーズ(TOULOUSE)に
到着します。この町は文化、芸術都市なのでロートレックのミュゼ(美術館)などが数多くあります。
スペインとの国境に近く、ピレネー山脈が走り、ユネスコの世界遺産も点在しております。

世界中から巡礼者が訪れるルールド、聖地ロカマドゥールは自然の美しさでも有名です。
又、温泉地も多くあり、ゆっくり滞在するにもOKです。
グルメとしては、代表的なカスレー、フォアグラ、フルーツ類、アルマニャックなどなど、豊富にあります。
気候が1年中を通して温暖な地方です。
是非訪れたい町としては、トゥールーズ、この町は大西洋から地中海を結ぶ、カナル・デュ・ミディ(La,Canal de Midi)という
自然の美しい運河が流れております。そして、前回のボナペティでも紹介した、白いんげんの土鍋料理、カスレーなども
有名です。
それから、カルカッソンヌ(CARCASSONNE)のシテ(La Cite),ここは中世の城塞の町です。
ライトアップされた姿がとても美しいです。

又、ここはトゥールーズから 山奥へ約100キロ程のところにあるアルビ(ALBI)
ここは、南西フランス独特ののんびりした町です。
ここの近くにコルド(Corde)と呼ばれる、いろいろな仕事の職人が集まってひとつの町を築いているところがあります。
必見です。そこまで行ければ最高だと 思います。

帰りは地中海岸のモンペリエ(MONTEPELLIER)まで足をのばしてみるのも良いでしょう。

このシーズンはミモザが、とても美しいです。

次回はアルザス地方を予定しております。

 

  No.196
Mars. 2002

“ビゴのスタッフのフランスお勧め地方No.2

〜アルザス(フランス東部)は、グルメの宝庫です!

パリから飛行機で約1時間でアルザスの中心都市、ストラスブールに到着します。
この地方は昔からドイツとフランスの間で領土が行ったり来たりしたため、両方の文化を兼ね合わせております。
ワインは飲み口さわやかな、フルーティーな白ワイン、リースリングやゲベレッツトラミネールetc.があります。
ドイツの香りも、ちらほらします。
食べ物もこの地方の名物 、ザワークラフトとソシーソンのシュークルート、玉ねぎのタルト・フランベ、フォアグラetc.
(シュークルートをオーダーするときは、量が多いから1人前で3人分くらいが丁度良いと思います。

ストラスブールの西にあるマルレンハイムからコルマール、タント、約100km以上に渡り、ブドウ畑とワイナリーが連なる
「アルザス・ワイン街道」(Route de vin)は、美しい小さな村を結んでおり、特にコルマール付近のリボヴィーユや
リクヴィーユの村はお勧めです。ワインの試飲や、お土産などがいっぱいあります。
ドイツ的な色合いが強く残るアルザスの最大都市、ストラスブールはドイツ語で「街道の町」という意味です。
町の中心の140kmに高さの赤茶色した大聖堂、町を取り巻く運河のプティ・ト・フランスは中世の雰囲気がいっぱいです。
南部のコルマールも中性の古い町並みが良く残っています。
アルザスの風俗に興味のある方は、コルマールとミュルーズの中間にあるエコミュゼに立ち寄ってみてください。
アルザスでのお勧めの店は、レストランならコルマール近くのイルローゼンという小さな村の川沿いにある
三ツ星レストラン「オーベルジュ・ド・リル」etc.
お菓子ならミュルーズの「ジャック」、コンフィチュールでは、フランスで最高のクオリティーの「クリスティーヌ・フェルベール」
etc,があります。

美しい自然のすばらしい地方です。春と秋は一段とお勧めです。
又11月最後になると、アルザス地方の町は活気に満ちてクリスマス関係のお店がたくさんオープンします。
町あげてのクリスマスで盛りあがっております!

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